入口側の展示（展示①）は、現在までのプレート分布の移り変わりを球面スクリーンなどに映し出し、地球内部の莫大なエネルギーが駆動するプレート運動の長い歴史を示しています。現在は、最も新しい超大陸（パンゲア）の分裂過程にあり、10枚以上のプレートがそれぞれに動いています。日本列島は4つのプレートが衝突・沈み込み合う世界で見ても稀な地域であり、活発な地震活動や火山活動を有することで特徴づけられます。....

入口側の展示（展示①）は、現在までのプレート分布の移り変わりを球面スクリーンなどに映し出し、地球内部の莫大なエネルギーが駆動するプレート運動の長い歴史を示しています。現在は、最も新しい超大陸（パンゲア）の分裂過程にあり、10枚以上のプレートがそれぞれに動いています。日本列島は4つのプレートが衝突・沈み込み合う世界で見ても稀な地域であり、活発な地震活動や火山活動を有することで特徴づけられます。
中央の展示（展示②）は、富士山が位置する伊豆・小笠原火山弧の地形とマグマの生成・噴出プロセスを一部３Ｄ処理したアニメーションで紹介しており、地中深くに沈み込んだ太平洋プレートから放出された水が周囲の岩石を溶かしてマグマを生成し、そのマグマが浮力によって上昇と噴出を繰り返すことで火山島へと成長する様子を示しています。伊豆・小笠原火山弧に属することが、富士山が巨大な火山へと成長できたことを理解するヒントにもなります。
出口側の展示（展示③）は、先小御岳火山、小御岳火山、富士火山である古富士、新富士へと高く大きく成長してきた富士山とその麓で生活してきた人との関わりの歴史を、特徴的な線描画で紹介しています。富士山への信仰の形である遥拝、登拝は、その時代の富士山の噴火活動の激しさなどと大きく関係しています。また、歴史時代に発生した２つの大噴火である西暦864年の貞観噴火と1707年の宝永噴火は特に大規模で、人々の甚大な被害を与えた噴火として有名です。これら以外にも人々に影響を与えた噴火は数多くあり、これからも富士山の噴火は私たちと密接に関わり続けるでしょう。