今年も「富士山の日」に合わせ、「第3回 絶景・秀景 富士山世界遺産写真コンテスト」の「絶景しずおか富士山部門」(静岡県側から撮影した富士山)と「秀景ふるさと富士部門」(全国のふるさと富士)の入賞作品展を開催します!
<チラシはこちら>
2013年6月、富士山はUNESCOの世界遺産リストに登録されました。
世界文化遺産「富士山―信仰の対象と芸術の源泉」のもつ顕著で普遍的価値をさらに検証かつ顕彰するため、静岡県では富士山世界遺産センターの整備を進め、2017年12月坂茂氏設計による建築とともに、富士山信仰の本拠浅間大社のある富士宮の地に開館いたしました。
センターでは、「永く守る」「楽しく伝える」「広く交わる」「深く究める」のコンセプトのもと、世界遺産富士山について啓発する常設展示スペースや高精細映像による4Kシアター、さらに研究員の調査研究成果を公開する企画展示室を設け、関係する美術・工芸作品や文芸資料、歴史・民俗資料の収集にもつとめています。
今回の特別企画は、そうしたセンターの活動を東京や首都圏の皆さまに広く知っていただきたく、世界遺産富士山の「芸術の源泉」としての側面にクローズアップし、センター収集・寄託の江戸時代絵画を展覧するほか、美術史・文化史研究の泰斗である河野元昭氏と熊倉功夫氏、静岡県立美術館学芸員、そして美術史と国文学を各専門とする当センター研究員が講演を行います。
企画展では、当センター研究員の調査により、万延元年(1860)遣米使節がもたらした、徳川将軍から米国大統領への贈り物であることが明らかになった狩野董川中信筆「富士飛鶴図」、富士山図の定型的構図のなかに徳川家康の姿も描き込んだ江戸時代前期の「富士三保清見寺屛風」のような新出作品とともに、11代将軍徳川家斉の上覧に供した谷文晁筆「富士山中真景全図」ほか江戸時代の富士山絵画の優品を公開いたします。
<チラシはこちら>
本企画展では、富士山を愛した「お札博士」スタールの生涯と、その通訳をつとめた九十九黄人との交流を紹介するとともに、スタールのコレクションを引き継ぎ、自らも収集を続けた黄人の富士山関係資料コレクションを初公開します。
■フレデリック・スタール博士(1858年9月2日~1933年8月14日)
ニューヨーク州オーバーン市に生まれる。1882年にロチェスター大学で学位を得て、1885年にラファイエット大学で地質学における博士号を取得、アメリカ自然史博物館(AMNH)で学芸員として働く。1904年2月にアイヌ研究のため初来日、以後1933年まで16回に及び来日した。同年8月に東京で他界。自分の名をもじった「寿多有」と刷られた千社札を各地の神社仏閣に貼ってまわったとされ、「お札博士」と呼ばれる所以となる。
■九十九黄人(豊勝)(1894年7月17日~1998年2月10日)
早稲田大学在学中よりシカゴ大学人類学専攻の教授フレデリック・スタールの通訳をつとめた。黄人氏がスタール博士の調査に同行した際、あるいは博士の呼びかけによって集められた民俗学、民族学関係の博物資料を陳列する館として、1928年に東洋民俗博物館が奈良県奈良市に開館する。
<チラシはこちら>
富士山や三保松原ゆかりの名刹清見寺に伝来した足利将軍や豊臣秀吉、徳川家康関連資料を紹介するとともに(第一部)、江戸時代後期の武家による富士登山を記録した新出資料を公開し(第二部)、富士山と武家の政治・文化的関係について通覧します。
<チラシはこちら>
今から140年ほど前、与謝野晶子(1878-1942)は、現在の大阪府堺市の老舗和菓子店「駿河屋」の三女として生まれました。のちに夫となる与謝野寛(鉄幹)(1873-1935)に短歌の才能を見いだされ、23歳で第一歌集『みだれ髪』を刊行するなど、若くして新時代の歌人としての名声を得た文学者です。
文学的志向を同じくする与謝野夫妻は、終生互いの人生や文学活動に深い影響を与え続け、国の内外を問わず連れ立って多くの旅に出向いています。
温泉を愛した二人は、熱海や伊東の一碧湖など伊豆に足しげく通い、山梨県も含めた富士山の周辺にも出向き、富士山や静岡に関わる多くの短歌や文学作品を残しています。
2022年は晶子没後80年にあたることにちなみ、当センター初の文学の展示として、自筆資料や歌集、関連資料のパネル解説などにより、与謝野夫妻の文学や静岡での旅、富士山に対する思いなどを紹介します。
<チラシはこちら>
富士山を題材とした絵画や工芸品は非常に幅広く、今日に至るまで、じつに多種多様な作品が生み出されています。一般家庭の日用品やおもちゃなどにも富士山は数多く表現されてきました。本企画展では、そうした私たちの暮らしや遊びのなかにみられる富士山を、富士市在住で、現在、テレビ東京系「開運!なんでも鑑定団」に鑑定士として出演中の日本人形文化研究所所長 林直輝氏所蔵の「紙鳶洞(しえんどう)コレクション」からご紹介します。
<チラシはこちら>