企画展

(7/7から7/16)富士山開山記念
描かれた富士山

人々に畏怖の念を与え、ときに篤い崇敬を集めてきた聖なる火山―富士。噴火を繰り返し溶岩流ですべてを焼きつくす荒ぶる姿とは対照的に、白雪をまとい優雅に稜線を垂下させる麗しい姿は、古来詩歌にたたえられるとともに、絵画作品としても伝えられてきました。とりわけ東西の往還が盛んとなる中世以降には、富士山は単独の絵画主題としても描かれるようになり、江戸時代に入ると狩野探幽や常信以下の江戸狩野派絵師による定型も成立し、日本人の視覚イメージや景観認識を規定していきます。
江戸時代も中~後期になると、富士山は新しい首都江戸の標徴とみなされ、絵画作品に頻繁に登場するようになります。源氏物語絵や洛中洛外図と同様、富士山が絵画ジャンルとして確立されたのが江戸時代だといえるでしょう。
一方、人々が自由に旅行することが可能になった江戸時代には、実際に目にした風景をときにリアルに、ときに心に応じて描いた真景図(しんけいず)が描かれるようになり、富士山もその主要なモティーフとしてえらばれます。
さまざまな流派、さまざまな画家によりさまざまな富士山が描かれた江戸時代は、富士山絵画にとって百花繚乱の季節でした。
富士山開山を記念する本展覧会では、江戸時代に富士山絵画のメインストリームとして活躍した徳川将軍の御用絵師狩野派による作品、さらに富士山真景図を核としつつ、江戸時代富士山絵画の多様な展開を展覧いたします。

(開催期間)平成30年7月7日(土)から平成30年7月16日(月)
(料金説明)観覧当日の常設展の観覧券をお持ちの方は無料で御覧いただけます。
(減免・団体料金等説明)常設展と同額

かいが がか たにぶんちょう さくひんめい ふじさんしんけいぜんず

谷文晁 富士山中真景全図-第五合六合間俯臨暁色-

(7/21から8/26)収蔵品お披露目展
富士山に迫る―谷文晁筆「富士山中真景全図」と新出の富士山真景図―

2018年、谷文晁(1763-1841)筆「富士山中真景全図」が静岡県富士山世界遺産センターの富士山絵画コレクションに加わりました。
同作品は富士登山の過程を計34図にわたり描いたものです。作者の谷文晁は、葛飾北斎や酒井抱一らが活躍した18世紀末から19世紀前半の江戸画壇に一世を風靡した人気絵師で、「写山楼」と号し自他とも認める富士山の画家でした。本作の冒頭には、11代将軍徳川家斉(1773~1841)による「妙技」の評が書されるため、将軍の上覧を得た作品であることがわかります。富士山に登ることのできない将軍は、本作をひもとくことで、富士登山を追体験したのです。
一方、人々が自由に旅行をすることができた江戸時代には、実際に目にした風景をときにリアルに、ときに心に応じて描いた真景図が描かれるようになり、富士山もその主要なモティーフとして撰ばれました。
静岡県富士山世界遺産センター初の本格的な美術展となる本企画展では、新収蔵の「富士山中真景全図」とともに、富士山真景図の新出作品を中心に展覧いたします。

(開催期間)平成30年7月21日(土)から平成30年8月26日(日)
(料金説明)観覧当日の常設展の観覧券をお持ちの方は無料で御覧いただけます。
(減免・団体料金等説明)常設展と同額

 


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